2015年6月20日土曜日

NETGEAR WG302 のシリアルコンソール

今日は久しぶりにネットギアの無線 LAN アクセスポイントの WG302 を取り出して、シリアル接続をしてみました。

今回シリアル接続を試みた NETGEAR WG302 です。
WG302 の背面の様子です。
ルータ機能はなく、単純なアクセスポイントだけを有しているものです。

随分と昔にインターネット・オークションで入手していたものでしたが、無線 LAN の接続の安定性が悪く、だんだんと使用しなくなってしまったものです。そして中身を見たくて筐体を分解しようとしたところ、内部につながっていたアンテナ線を切断してしまったことから、そのまま静態保存の状態となっていました。

EG302 の内部の様子です。
mini PCI カードは他のパソコンへ流用しています。

しかしここ数ヶ月間の無線LANルータへのシリアルコンソールへのアクセスの経験を積み重ねていた経験を活かして、この WG302 のシリアルコンソールがどのようになっているかを確認してみました。

この WG302 の背面には、純正の RS232C のシリアル端子(9 ピン、D-Sub)が設けられており、外部からパソコンで接続できるようになっています。これまで行なってきたシリアルコンソールの端子を探しだして、ピンヘッダをハンダ付けするような手間も掛かりません。なお接続設定は、筐体にも記述があるように 9600bps、パリティ無し、データ長 8 ビット、ストップビット 1 の設定となっています。

D-Sub 9 ピンの RS232C ケーブルで接続しているところです。

このシリアル端子からシリアルコンソールへ接続をしたことは過去にもありましたが、あまり知識がなく、どのように操作してよいものか見当がつかない状態だったと思います。

今回改めて接続をしてみると、中身がよく見えました(笑)。

無線LANアダプタには Atheros 社のチップが搭載されたものが使用されていたことも関係するのか RedBoot を使用していました。Fonera や Buffalo の Atheros チップを使用しているものも RedBoot を使用しています。

以下がブートログです。インテルの IXDP425 という珍しいプロセッサが使用されているのが読み取れます。しかし基板上には FWIXP422BB のチップが搭載されていました。そしてシステムメモリの容量は 0x10000000 と 256MB という内容になっていますが、実際の基板上には D98SD12816AH-6 の 16MB のものが二枚使用されていて 32MB の容量となっています。ブート表示と実際の内容に差異があるようです。
+Ethernet eth0: MAC address 00:0f:b5:71:19:97
IP: 192.168.0.35/255.255.255.0, Gateway: 0.0.0.0
Default server: 192.168.0.36, DNS server IP: 0.0.0.0

RedBoot(tm) bootstrap and debug environment [ROM]
Red Hat certified release, version 1.92 - built 10:44:29, Apr  9 2004

Platform: IXDP425 Development Platform (XScale)
Copyright (C) 2000, 2001, 2002, Red Hat, Inc.

RAM: 0x00000000-0x10000000, 0x0001f9b8-0x0ffd1000 available
FLASH: 0x50000000 - 0x50800000, 64 blocks of 0x00020000 bytes each.

Bootcode Version 1.9 2004/04/08
== Executing boot script in 2.000 seconds - enter ^C to abort
^C
RedBoot>
Intel FWIXP422BB の刻印が読み取れます。


そしてフラッシュメモリ(8MB)の内容です。Fonera などとはフラッシュメモリ内の配置が異なっているようです。RedBoot や設定ファイルを前方に集めていて、最後の領域にカーネル(ixp425)が配置されていました。基板上のフラッシュメモリは TE28F640J3C120 で、8MB の容量でした。
RedBoot> fis list
Name              FLASH addr  Mem addr    Length      Entry point
RedBoot           0x50000000  0x50000000  0x00060000  0x00000000
RedBoot config    0x507C0000  0x507C0000  0x00001000  0x00000000
Config backup     0x507C1000  0x507C1000  0x00001000  0x00000000
FIS directory     0x507E0000  0x507E0000  0x00020000  0x00000000
ixp425            0x50060000  0x50060000  0x00600000  0x01600000
RedBoot> 

この WG302 には、かなり昔に DD-WRT をインストールした経験がありました。有料キーの登録がないと 24 時間で使用できなくなってしまうことから、ネットギア純正のファームウェアに戻していました。

今後 OpenWrt をインストールしてみたいと思っています。しかしその前に取り外してしまった Mini PCI の無線LANアダプタ(AR5212A)を探しだしたいと思っています。さてどのマシンへ取り付けたものやら・・・(汗)。



0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。