2015年5月31日日曜日

Corega CG-WLBARGNM 無線 LAN ルータを入手

コレガの無線 LAN ルータの CG-WLBARGNM をインターネット・オークションにて入手しました。もともとこの CG-WLBARGNM が欲しかったわけではなく、一緒についていた無線LAN子機が欲しくて一緒に落札してきたものでした。その後どうしたらよいものか考えていました。

コレガ CG-WLBARGNM です。

とりあえず分解してみることとしました。隙間から爪を差し込んで筐体を分割しようとしましたが、とても分解できる感じではありませんでした。そこで四つあるゴム足を外してみました。写真のように粘着剤で固定されているのはなく、ゴム足が穴の中に嵌り込む構造となっていました。そのゴム足の穴の底にヘックスグローブのネジ(T-8)で筐体が固定されていました。四本のネジを外すと、筐体はすんなり左右に分割することができました。

ゴム足を外すとネジが見えてきます。

内部のプリント印刷基盤を観察してみました。すると JTAG と思われる 14 ピンのヘッダと、何か不明の 9 ピンのヘッダを発見しました。もしかするとここから内部へアクセスができるかもしれません。

JTAG と思われるヘッダを発見しました。

そしてプロセッサに Ralink RT2880F が使用されており、メモリに K4S641632K-VC60 が二枚使用されていました。フラッシュメモリには MX 29LV320CBTC-90G が使用されていました。

内部のプリント印刷基盤の様子です。

上記のプロセッサなどの情報から Airlink AR670W と同等の内容ではないかと思われました。
  • プロセッサ:RT2880
  • メモリ:32MB
  • フラッシュ:4MB

Airlink AR670W には DD-WRT などのファームウェアが存在します。もしかすると、これらのファームウェアをインストールすることができるかもしれません。大変期待が持てるところです(笑)。

ピンヘッダの取り付け

ただこのまま DD-WRT をインストールを試みて失敗したら取り返しがつきません。そこで、上記の JTAG でフラッシュメモリの内容をバックアップすることができれば、思い切った作業が可能となります。そこで JTAG でフラッシュメモリのバックアップが出来ないものか挑戦してみました。

ヘッダにハンダが詰まっている様子です。

いつものようにヘッダ部分に詰まっているハンダを吸い出すことから始めました。ハンダゴテの温度設定を高めの 420 度程度に設定して作業を行いました。ハンダ吸い取り器で一個ずつ吸い出していきました。JTAG と思われる 14 ピンのスルーホールと 9 ピンのスルーホールのハンダを除去しました。

ハンダの吸取り器でハンダを除去しました。

そしてピンヘッダをハンダ付けしました。

ピンヘッダを取り付けたところです。

JTAG でアクセス

ピンヘッダを取り付けたところで JTAG ケーブルを使ってプローブ動作を行なってみました。

標準の 14 ピン JTAG と想定してアクセスしてみました。

結論から述べますと、プロセッサ ID は検出できましたが、不明(Unknown or NO CPU)となっていました。Ralink のプロセッサは単純に JTAG のソフトウェアの TJTAG3 ではアクセスできないようです。プロセッサに対応したソフトウェアが必要な感じです。
# ./tjtag3 -probeonly /cable:DLC5

================================================
 EJTAG Debrick Utility v3.0.2.1 Tornado-MOD
================================================

Detected IR chain length = 5
Number of device(s) = 1

IDCODE for device 1 is 0x1B31E24F

Probing bus ... Done

Instruction Length set to 5

CPU Chip ID: 00011011001100011110001001001111 (1B31E24F)
*** Unknown or NO CPU Chip ID Detected ***

*** Possible Causes:
    1) Device is not Connected.
    2) Device is not Powered On.
    3) Improper JTAG Cable.
    4) Unrecognized CPU Chip ID.

シリアルコンソールにアクセス

JTAG でアクセスが上手く出来なかったことから、シリアルコンソールでアクセスを試みてみました。9 ピンのヘッダの部分がシリアル接続の部分ではないかと想像しています。Airlink AR670W では、5ピンのシリアルコンソールの端子が存在していますが、ここには9ピンとなっています。パターンを見ると GND の部分が #6 と #8 となっていると判断することができます。そして #4 と #7 には何かの信号線が繋がっているのが見えます。#4 には GND 間にコンデンサ(C144)が接続されています。#7 には VCC 間に抵抗器(MR1)は接続されています。

 9 ピンのヘッダ周りの様子です。
三角の印が #1 ピンです。

何となく #7 がプルアップ抵抗を持っていることからシリアル入力ではないかと思われました。そのため #4 がシリアル出力ではないかと想像してみました。

そこでシリアルケーブルの GND と Rx のケーブルだけをそれぞれ接続して確認してみました。Airlink AR670W のシリアルコンソールが 57600-N-8-1 の設定となっているのでこれを参考にしてシリアル通信の設定を行いました。

シリアル接続を試みましたが、今回は接続できませんでした。

残念ながら #4 も #7 もシリアルケーブルの Rx を接続しても、何も受信することができませんでした。もしかするとこの 9 ピンのヘッダはシリアルコンソールの出力ではないのかしれません。

今日はここまでの作業としました。今後何か手がかりがありましたら報告します。

FreeBSD の Perl5 が 5.20 へアップグレード

全然気づいていなかったのですが、FreeBSD の Perl5 の初期値が 5.18 から 5.20 へ変更となっていました。

/usr/ports/UPDATING の5月13日のところにアップグレードの手順(portupgrade と portmaster)が示されていました。

Portupgrade users:
portupgrade -o lang/perl5.20 -f lang/perl5.18
portupgrade -f `pkg shlib -R libperl.so.5.18|tail +2`

Portmaster users:
portmaster -o lang/perl5.20 lang/perl5.18
portmaster -f `pkg shlib -R libperl.so.5.18|tail +2`

私の場合 portmaster で更新を行なっておきました。

最初の "portmaster -o lang/perl5.20 lang/perl5.18" の部分は、perl5 本体のみをアップグレードするコマンドです。

そして "portmaster -f `pkg shlib -R libperl.so.5.18|tail +2`" の部分は、perl5 に依存関係のある ports を再インストールするものです。CPAN などのモジュールは、これで新しいディレクトリへ再インストールされます。

注意事項

今回のアップグレードで気になったのが次の注意書きでした。
NOTE:
Perl has been removed from base more than ten years ago, so it was way past time for the /usr/bin/perl symlink to be removed from the port.  If for some strange reason, you still need it, you will have to create it manually.
10年前から FreeBSD のシステムベースから Perl が削除されました。そして十分な時間が経過したため ports で行なっていた /usr/bin/perl へのリンク設定も削除されました。リンクが必要な場合には、手動で作成(設定)してください。

どうもシェルスクリプトなどで従来 /usr/bin/perl へリンクしていたものを /usr/local/bin/perl へ変更しなければならないようです。自作の perl スクリプトを使用している場合には注意が必要です。リンク設定を行うよりは、perl スクリプトの修正が望ましいと思います。下記のように変更すれば大丈夫です。
#!/usr/bin/perl
   ↓
#!/usr/local/bin/perl
我が家では、メールフィルタの popfile の制御で自作のシェルスクリプト(sh)があり、この部分を修正しました。単純に perl の記述だけでは動作しませんでした(涙)。
perl /usr/local/share/popfile/popfile.pl >/dev/null 2>&1 &
   ↓↓↓
/usr/local/bin/perl /usr/local/share/popfile/popfile.pl >/dev/null 2>&1 &


2015年5月30日土曜日

古いマウスのソール修理

我が家には古いマウスがいくつもあります。もう使わなくなったマウスからはタクトスイッチを取り出して他のマウスに移植するための部品取りとなっているものもあります。しかし中には古いのですが、ちょっと貴重だと思うマウスは保管するようにしています。

が、しかし・・・
そんな保存を目的としたマウスに限ってソールが剥げてなくなっているものが存在しているのです。もちろんソールが無くても、机の上でカタカタ、キーキーと音を立てながら使うことも可能なのですが、マウスにも机にもよい影響があるとは思えません。以前からこのソールの部分を何とかしたいと思っていました。

最近、無線LANのシリアルコンソールの端子の移設のときに活躍しているボール紙に目が行き、これがソールとして利用できるのではないかと閃きました(笑)。

もともとソールは滑りやすくて、摩耗に強いナイロン(高価)とか ポリプロピレン(安価)などで作られているようです。ただこれらの素材を入手したとしても、特殊なプライマー処理を行わないと表面に粘着処理や両面テープを貼り付けてマウスに固定することが難しい(簡単に剥がれてしまう)ので諦めていました。

今回注目したボール紙は摩耗性は劣りますが、滑り性能は普通のソールと遜色はないように思われました。そして両面テープを使ってマウスにしっかり固定できることから実用性があると考えました。またボール紙と両面テープだけなので安価のことと、摩耗などで消耗してしまったときには、また新しく作りなおせば問題ないと考えたからです。

今回使用しているボール紙の名称などは不明ですが、厚みがおよそ 0.6 ミリ厚で、かなり硬さがあるものです。硬さのある分、紙の密度が高いようです。

ボール紙によるソール加工

さてマウスのソールとして加工する方法ですが、以下の写真を見ていただければ、すぐに理解できると思います。今回使用したマウスは IBM ThinkPad 235 におまけとして付属してきた2ボタンマウス(P/N 07G3269)です。クリックボタンは正常に動作していますが、前後のソールが紛失しています。

古い IBM ThinkPad の PS マウスでソールの加工を行いました。
ソールは剥げて無くなっています。

ソールが貼り付けられていた場所の段差を利用して、薄い紙を押し当てて、鉛筆でその段差の模様を描きとる手法でソールの形や大きさを写しとることができました。

紙にソールの在った場所の形を写しとります。

このソールの形を写しとった薄紙をボール紙へ両面テープで固定します。

ソールの形を写しとった型紙に両面テープを貼り付けます。
ボール紙へ型紙を貼り付けます。

そのソールの形に沿ってハサミでボール紙ごと切断してしまいます。

ハサミで切り抜きます。
直線の部分は定規とカッターで切断した方が良さそうです。
型紙に沿って切り抜いたボール紙です。
マウスの底にボール紙を当てて当たる部分を調整します。

ソールの形に切り出したボール紙から型紙を剥がします。この時ボール紙本体も一部が一緒に剥がれてしまいますが、できるだけ剥がし取られてしまう厚みが少なくなるように注意します。

型紙を剥がした後、再度新し両面テープを貼り付けます。

そして新しい両面テープをボール紙へ貼り付けて、周囲の不要な部分を切り取ります。

最後に所定の位置へ両面テープでボール紙のソールを貼り付けると完成です。

マウスの底にボール紙のソールを貼り付けて完成です。

今回、もう一個ソールの剥がれたマウスも修理しました。上記の直線的なものではなく、三日月状の形になっているものです。このような変形したものの場合、今回の紙にソールの形を写しとる手法が最も活きる方法だと思います。

三日月状の形などでは、この方法で切り出すのが有効のようです。

使用感

通常のソールに比べてマウスを動かしたときの摩擦音は少し大きい感じです。そして滑りも若干ガサガサした感触がありますが、そんなに悪くはありませんでした。それよりもソールを失っているときのプラスチックがこすれる音や感触が無くなったことがとても気持ち良いものです。

ThinkPad X61 の整備終了

筐体上部のプラスチック部品の修理を行なっていた ThinkPad X61 ですが、今日はその続きでした。
ThinkPad X61 の筐体修理
http://near-unix.blogspot.jp/2015/05/thinkpad-x61_29.html

昨日接着した破断面の裏打ち部品が一晩おいたことにより、より強固に固着したところで、左奥の冷却ファンの排出口の一部を塞いでいた裏打ちのプラ板をホビー用のルータで削りました。なおルータの基本的な使い方として回転速度は最高値に設定するものなのですが、相手がプラスチック部品の場合には、プラスチックが溶け出すため、最低値の回転数に設定して作業を行いました。

ホビー用のルータで空気の流れを阻害する部分を削りました。

全てをルータだけ処理するのは難しいため、最後は普通にヤスリで仕上げました。

全部をルータで仕上げるのは困難なため、最後はヤスリで仕上げました。

そして白いプラ板で作られた裏打ちの補強材は、黒い外観の ThinkPad の外観からはよく見えるため、黒く塗りました。当初は、黒色のフェルトペンで塗りつぶす予定でしたが、凸凹が多く上手く塗りつぶすことが出来ませんでした。そこでプラモデル用の黒色のスプレーカラーを吹き付けることで白いプラ板を黒くしました。なおスプレーカラーは筐体部品の内側からだけ吹きつけて、表面に塗料が吹き掛からないように配慮しました。

当初はフェルトペンで黒く塗りつぶす予定でしたが、プラモデル用のスプレーカラーで黒く塗りました。
目立っていた白色の部品が目立たなくなりました。
スプレーカラーはこの裏面から吹きつけて、表面に掛からないようにしました。

出来上がった筐体上部のプラスチック部品を筐体底部に取り付けて組み立てを行いました。

細くて折れやすい排出口付近の破断部分は裏打ち材の効果もあって、しっかりとした状態になっていました。

完全に組み立てを終了したところで動作確認を行いました。問題なく動作をしています。これで新しく ThinkPad X61 が我が家のコレクションに加わりました。

綺麗に復活した ThinkPad X61 です。

今回の整備で放熱フィンの上部に空気の流れを制限するスポンジが取り付けてありました。このスポンジが溶けてなくなっていたため、綺麗に撤去して掃除をしました。しかしこのままでは、放熱フィンを通過した暖かい空気が排出口から排出される過程で一部が冷却ファンの方向へ還流してしまう可能性がありました。そこでスポンジの代わりに写真の隙間テープの起毛タイプのものを使ってみました。この起毛タイプの隙間テープでもちゃんとキーボードの間の隙間を埋めて、排熱の還流を防いでくれるようです。

スポンジの代わりに使用した起毛タイプの隙間テープです。
冷却ファンの空気の吸込口へ排出口から出された暖かい空気を還流させないために、隙間テープを設置しました。



2015年5月29日金曜日

NEC MY24R/A-5 を入手しました。

NEC のデスクトップパソコンの MY24R/A-5 をインターネット・オークションにて入手しました。

今回入手した NEC MY24R/A-5 です。
Core2Duo 搭載機が欲しかったのです。

実は入手したのは半年ほど前のことで、富士通 ESPRIMO D3260 を入手した直後のことでした。Core2Duo のプロセッサ搭載機が欲しくて富士通 ESPRIMO D3260 を入手しましたが Linux 上で動作が思わしくないことから、急遽追加で落札してきたものでした。その後、なかなか手を入れる機会がなく、ずっと放置していました。ここしばらく続いたデスクトップパソコンの掃除の流れで掃除をしてみることとしました。
富士通 ESPRIMO D3260 を入手しました
http://near-unix.blogspot.jp/2014/10/esprimo-d3260.html
早速分解に取り掛かりました。筐体の蓋を開くと、ホコリが舞い上がりました。すぐに電動ブロアでホコリを吹き飛ばしました。この舞い上がるホコリのために絶対に屋内では出来ない作業でした。このところずっと晴天が続いているので、掃除作業をする上ではありがたいところでした。

筐体の蓋を外した様子です。

これは冷却ファンと放熱フィンの様子です。ホコリがみっちりと詰まっていました(笑)。可能な限り電動ブロアの空気圧でホコリを飛ばした後、羽根を一枚ずつ筆で掃除して行きました。ちょっと根気のいる作業でした。

ホコリで汚れている冷却ファンと放熱フィンです。

電源ユニットやマザーボードを取り出しました。マザーボードの表面に付着しているホコリは、水分で湿らせた刷毛で丁寧に撫でて拭きとりました。

取り外したマザーボードです。
表面を水分で湿らせた刷毛で綺麗に掃除しておきました。

そして電子部品類が取り外された筐体だけとなったところで、筐体の水洗いを行いました。今回も金属部品が主体であるため、食器洗い用中性洗剤を使用して洗いしました。細かなホコリを落とすにはレンジ周り用のアルカリ洗剤が向いているのですが、洗剤成分が残っていると錆になるので避けました。

マザーボードや電源ユニットを取り外した筐体底部です。
この状態でしっかり水洗いしました。
洗浄中の筐体の蓋の部分です。

電源ユニットの中にもかなりのホコリが詰まっていたので、これも簡単に分解して電動ブロアでホコリを吹き飛ばしておきました。

分解した電源ユニットです。
この状態で電動ブロアの空気圧でホコリをすっかり飛ばしました。

そして冷却ファンの羽根も水分で湿らせた筆を使って綺麗に掃除をしておきました。

水分で湿らせた筆で羽根の表面を拭いては、汚れを雑巾へ移し取るようにして掃除しました。

プロセッサの伝熱グリスは、硬くなっており、一部では粉末状になっている状況でした。プラモデル用の塗料の薄め液を使って綺麗に拭きとりました。そして新しい伝熱グリスを塗布して冷却ファンを取り付けました。

プロセッサから放熱フィンを分離した直後の様子です。
グリスがすっかり乾燥状態となっていて、伝熱効果が失われている感じでした。
薄め液を使って伝熱グリスを綺麗に拭きとったところです。
この後、伝熱グリスを塗布して放熱フィンを取り付けました。

洗浄した筐体の水分が乾いたところで、マザーボードや電源ユニットなどの組み込みを行いました。

組み立て途中の様子です。
この後、前面のドライブ類を取り付けて組み立て終了となりました。

組み立てが終わったところで、動作確認を行いました。メモリテストの memtest86+ などをしばらく動作させて、マザーボードや筐体がしっかり温まって、残っていた水分が乾燥するようにしました。

今後の予定ですが、Debian Jessie をインストールしてみて、動作上の問題がないことを確認した後、現在仕事用のメイン・パソコンとして使用している HP dx6100ST のハードディスクを移設して、新しくメイン・パソコンとして使用を予定しています。これで現在の Pentium4 のバク熱プロセッサから開放されるのではないかと期待しているところです。

ThinkPad X61 の筐体修理

昨日掃除を行った ThinkPad X61 ですが、今日は筐体上部のプラスチック部品の割れを修理しました。

二つに割れてしまった筐体上部のハンドレスト部分です。

昨日のうちに割れて分裂してしまった部品をプラモデル用の接着剤で接着しておきました。一晩明けてしっかり固まったところで補強作業に取り掛かりました。現在は破断面同士を接着しているだけなので、とても強度が弱いためです。

昨晩のうちに破断面同士を接着しておきました。

キーボードの "Fn" キー付近の割れの補強

まず最初に簡単なキーボードの "Fn" キーのすぐ下に発生した亀裂の補強からです。ここでは、0.3 ミリ厚のプラ板を小さく切り出して、亀裂の裏側から接着しました。タップリとプラモデル用の接着剤を塗って、裏打ちの裏番を押し当てると、接着剤の溶剤成分でプラ板も柔らかくなり、湾曲している内側の面に沿って変形してぴったりと接着することができました。

Fn キーのすぐ下の部分の割れた部分を裏打ちしたところです。
白いプラスチック片が裏打ちです。

右奥の電源コネクタの付近の補強

次に右奥の電源コネクタの脇の割れの補強です。ここではちょうど 3 ミリ程度の隙間があり、その中間部で破断しています。そのため、この 3 ミリほどの隙間に 1.2 ミリ厚のプラ板を裏打ちして補強しました。

プラ板を切り出すのに幅を計測しました。
切り出したプラ板を押し当てて、必要な長さを現物合わせで決めました。
必要な長さで切断して、長さの確認を行いました。

補強のプラ板がしっかりと接着できるように表面をヤスリで平面にすると、細かな凸凹ができるように事前に加工をしておきました。

細いヤスリで平面にするのと細かな凹凸が残るようにしました。

そして接着剤で固定するときには、しっかりと圧力が掛かるようにプラ板を押し付けながら固着するのを待ちました。今回の場合、一時間程度でした。

プラモデル用の接着剤で裏打ちのプラ板を接着しました。
しっかり固着するようにプラ板に重しを置いて固着するのを待ちました。
押し付けるプラ板が細くて奥まった場所にあったのでピンセットを介して重さを伝えました。

左奥の冷却ファン排出口の補強

最後は左奥の冷却ファンの排出口の割れを補強しました。ここが一番大変なところです。
写真を見てのとおり大変細い部品となっています。この内側に補強を入れる場所があるのかと心配となります。

補強をする前の冷却ファンの排出口の状態です。
一本だけ残っているリブの左側が破断していました。

写真のように排出口のスリットの内側に 1.2 ミリ厚のプラ板を裏打ちして補強することとしました。排出口のスリットの補強となるリブが形成されているのですが、この突起をヤスリで削り平面にしました。そして裏打ちのプラ板が当たる部分の周辺もヤスリで細かい凹凸を付けて接着効果が上がるようにしました。

ヤスリでリブの内側を平面にしました。

現物合わせてプラ板を切り出しました。そして液晶パネルを避けるためにカーブしている部分もプラ板を削り、ぴったり合うように加工しておきました。

現物合わせて切り出すプラ板の大きさを決めました。
筐体底部に干渉する部分が無いようにプラ板の長さを調整しました。

そしてプラ板の接着ですが、ここでも重しをおいて、しっかり固着するのを一時間ほど待ちました。

重しを置いて固着するのを待ちました。

この固着を待っている間に、この排出口のスリットの他のリブも割れているものを発見しました。そこで、これも裏打ちのプラ板を接着しておきました。

排出口の中央部のリブにも割れがありました。
プラ板でリブを補強しておきました。

各部がもう簡単に外れない程度に固着したところで、筐体底部に合わせてみました。当たる部分を避けてプラ板の裏打ちを行なっているので筐体底部と干渉する部分はないはずなのですが、確認を行なっておきました。

左奥の冷却ファンの排出口の様子です。
白色のプラ板が排出口のスリットを少し塞いでいるのが見えます。
右奥の電源コネクタ付近の破断した場所の様子です。
こちらも筐体底部と干渉する部分はありませんでした。

確認を行った後、筐体上部を取り外して安定した平板部分で更に固着するのを待つこととしました。明日にでも、冷却ファンの排出口の塞がれている部分をホビー用のルータで削ってみたいと思っています。