2015年3月5日木曜日

Buffalo WLI-CB-AMG54 を madwifi で 11a モードで動作させる

以前から入手したまま、2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードでしか動作させることが出来なかったバッファロー社の無線 LAN アダプタ WLI-CB-AMG54 を、あの懐かしい madwifi で 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードで動作させることができました。また同様のチップを使用していて、IEEE 802.11 a/b/g 対応の無線 LAN アダプタのコレガ CG-WLCB54AG も動作させることができました。

madwifi で 5GHz 帯の IEEE 802.11 a 動作確認が出来た
WLI-CB-AMG54(左) と CG-WLCB54AG(右) です。

この WLI-CB-AMG54 は、Debian Wheezy や Puppy Linux 5.7.1 が稼働しているマシンへ装着すると、PC スロットへ差し込んだ瞬間、システムがフリーズしてしまうという重大な症状を持っています。

Atheros 社の AR5212/AR5213 チップを使用している無線 LAN アダプタですが、オペレーション・システムが持っている ath5k や ath9k ドライバと相性が悪いようです。そのため、カード情報を読み取る前に /etc/modprobe.d/blacklist.conf へ ath5k と ath9k を登録して、ドライバ・モジュールの導入禁止処置を行う必要があります。

バッファロー WLI-CB-AMG54 です。
新しい W52/W53 対応の無線 LAN アダプタです。

このような状況であるため、オープンソースなドライバを使用することは不可能なため、ndiswrapper を使って Windows2000 用の 32 ビットドライバで動作状況を確認してみました。

確かに ndiswrapper で動作するのですが、2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードでしか動作しませんでした。

ネット上を検索してみると、どうも madwifi で 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードが動作するらしい情報が散見されました。そこで ath5k が一般的に出まわる前に使われていた madwifi を使って、動作確認をしてみようと思ったわけです。

しかし Debain Wheezy のマシン上で madwifi を導入しようとすると、結構ハードルが高いのです。以前は、モジュール・アシスタントを使って簡単に導入できた madwifi ですが、madwifi が Debian Wheezy のリポジトリから消去されており、かつてのように簡単に導入できない状況でした。

それではソースコードをタウンロードして、ビルドすれば良さそうなものですが、subversion を使ってソースコードをダウンロードしようとすると、madwifi のガイダンス・ウェブサイトのリポジトリ情報が古くなっていることから上手くダウンロード出来なかったり、tar.gz で固められている madwifi のソースコードをダウンロードして、そこからビルドを開始すると、カーネルのバージョンが違うとビルドが中止されたりして、Debian Wheezy 上で madwifi を簡単に導入出来ない状況であることがハッキリしました。

そこで Debian Wheezy 上でのビルドは今後の課題として、以前から古いバージョンの Debian を残していた ThinkPad X22 を取り出して、Debian Lenny (5.0.10) 上で madwifi の動作確認をしてみることとしました。

動作速度が遅めの ThinkPad X22 には、まだ Debian Lenny の環境を残していました。
いつもは動作が軽快な Puppy Linux 5.7.1 を使用しています。

もともとこのマシン(ThinkPad X22 / Debian Lenny)には madwifi をインストールしてあったのですが、念の為にモジュール・アシスタントを使って再インストールしました。

madwifi がすでにインストールされていることもあって、/etc/modprobe.d/blacklist には "blacklist ath5k" と ath5k モジュールの導入を阻止する処置が採られていました。

ndiswrapper で 2.4GHz 帯でしか動作しなかった WLI-CB-AMG54 を PC カードスロットへ挿入してみました。iwconfig コマンドでデバイス名が表示されて動作可能な状況であることが解りました。そこでネットワーク・マネージャで周辺のアクセスポイントを検索してみると、ちゃんと 5GHz 帯のものが表示されました。そして我が家の 5GHz 帯のアクセスポイントへ接続すると、ちゃんとアクセスができました。通信も問題なく行われています。

Debian Lenny 上の madwifi で認識された WLI-CB-AMG54 です。

ここでもう一つの無線 LAN アダプタの CG-WLCB54AG へ交換してみました。やはり問題なく認識をしてくれましたが、何故か 5GHz 帯のアクセスポイントを発見できませんでした。そこで現在使用している W52 対応の 5GHz のものから J52 対応の 5GHz のものへ切り替えてみました。するとちゃんと 5GHz 帯のアクセスポイントを発見して、接続も問題なく行うことができました。

WLI-CB-AMG54 と同様のハードウェア構成のコレガ CG-WLCB54AG です。
ただし古い電波規格の J52 に対応しています。
Debian Lenny 上の madwifi で認識された CG-WLCB54AG です。

これで 5GHz 対応の AR5212/AR5213 のチップを使用した無線 LAN アダプタは、madwifi を使って 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードで動作させることが確認できました。今後は、Debian Wheezy 上でも madwifi の導入する方法を探り当てようと思っています。

madwifi での動作確認に使用した Linksys WRT320N (Tomato) です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。