2014年9月5日金曜日

電源が入らなくなった ThinkPad A22m を分解してみました

以前は電源が入ったり、入らなかったりすることがあった ThinkPad A22m ですが、とうとう完全に電源が入らなくなったようです。症状としては電源ボタンを押した一瞬だけ LED ランプが瞬間的に点灯すると同時にフロッピードライブがガタッ!と音をたてるだけで、電源がそのまま切れてしまうものです。ThinkPad A20 シリーズでよく見かける症状です。

ネット上の情報では電子部品のヒューズ F19 の断線の可能性が高いということだったので、分解して確かめてみることとしました。

いきなり結果を報告しますと、ヒューズの F19 は確かに断線していました。この F19 をショートジャンパーで接続して導通させましたが、電源が立ち上がらない症状は改善されませんでした。他に故障の原因がまだ存在するようです。

それでは本日行った作業の様子を紹介します。

ThinkPad A22e の分解は過去に何度か行なっていましたが、この ThinkPad A22m の分解は初めてでした。少し慎重に分解作業を行いました。

システムボード(マザーボード)を取り出して表面に付着しているホコリを取り除いたあと、表面にあるヒューズを探してはテスターにて導通を調べました。

ThinkPad A22m を分解して取出したシステムボードです。

何をするものか不明ですが表面にピンク色のシートが着した白いラバークッションの下に問題のヒューズ F19 を発見しました。ヒューズ F19 の部品の表面には FU の印刷がありました。テスターで導通を確認すると確かに切断していました。このヒューズ F19 を導通させることで、復活させられるはずでした。

白いラバークッションの下にヒューズ F19 が隠れていました。
ボールペンのペン先にヒューズ F19 が存在します。

電線内部の細い撚り線を取り出したものを使ってヒューズ F19 を導通させてみることとしました。写真は撚り線をハンダ付けしたところです。もちろん導通も確認しました。

撚り線で導通させたヒューズ F19 の様子です。

完全に組立てしまうのではなく、途中段階で電源の投入試験を行なってみました。最初の第一回目は電源は入り続けたものの ThinkPad A22m 本体が起動する様子がありませんでした。
そこでもう一度電源を入れなおしたところ、LED ランプが一瞬点灯して、すぐに消灯して電源が切れてしまう症状が発生するようになりました。もう復活するものだと思い込んでいただけに、この電源の入らない現象となってしまって大変がっかりしてしまいました(涙)。

電源投入試験のために途中まで組み立てた ThinkPad A22m です。

再度分解してヒューズの導通を確認しましたが、問題のあるヒューズは発見できませんでした。

なお今回ヒューズ F1 〜 F19 のうち、F9 は印刷はあるものの、部品が装着されるであろうと思われる場所にもともと部品が存在していませんでした。そして F2 と F10 を発見することができませんでした。しかしシルク印刷のないヒューズを一点ほど発見しています。 F2 または F10 のいずれかであろうと思われます。

せっかく分解したので、このまましばらく問題点の追求を行なってみたいと思っています。

[追記]

DC-DC コンバータ IC の ADP3421 を交換して復活しました。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
ThinkPad A22m が復活 ADP3421 交換
http://near-unix.blogspot.jp/2014/09/thinkpad-a22m-adp3421_14.html

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