2013年7月19日金曜日

ThinkPad G40 の分解掃除

しばらく放置していた ThinkPad G40 を分解掃除をして、壊れていた PC カードのスロット蓋の部分を修理することとしました。

RENOVO 社の thinkPad サービス・ページから整備マニュアルをダウンロードして作業を行いました。ヒートシンクをプロセッサから引き離すときに特定の順番でネジを外す必要があるなど、一般の ThinkPad ファンのブログ上に情報が上がっていたため、これらの事前確認をしておくためでした。

キーボードを取り外し、液晶パネルの部分を外すまではすんなりと作業が進みました。


ハンドレスト部分の取り外しで時間が少し掛かってしまいました。マニュアルには単純に上方向に持ち上げて外すように記述されていますが、実際にはハンドレストの前面部分は爪で筐体が噛み合う構造となっていました。外側の左右から爪を順番にパキパキと外して行く必要がありました。このような爪の噛み合わせを外すのは爪が折れてしまうのではないかといつも心配してしまいます。


ハンドレストを外してみると内側が激しく汚れていたため、水でしっかり洗い流しておきました。電子部品が乗っている状態では出来ない行為なので、こうした分解のときに行っておくのが得策のようです。


ハンドレスト部分を外すとプロセッサのヒートシンクが見えてきます。熱伝導の良い銅製のため金色に輝いています。


整備マニュアルによりますと1番の刻印のあるネジを全部取り外してすぐ上部にあるネジ穴に刺すように指示があります。そして2番から4番(4番は排気口の近くにあります)のネジを順番に緩めて行きます。


そっとヒートシンクを持ち上げるとプロセッサは見えてきます。ヒートシンクには大小二つの冷却ファンが設置されていますが、大きい方の冷却ファンのケーブルがヒートシンクの取り外しのときに見えてきますので、ここでケーブルを外しておきます。


ヒートシンクも汚れが酷かったため掃除をすることとしました。最初はこのヒートシンクのブロックのまま水に濡らした筆で冷却ファンの羽を掃除していたのですが、筆が届かない部分が多くヒートシンクから冷却ファンを取り外すこととしました。

冷却ファンを固定している四本のネジを緩めようとしたところ一本のネジが全然回らない状態となっていました。ネジロックの塗料が塗られているネジが使用されていることもあり、かなり強く固着してしまっているようでした。このようなときにはプラモデルのタミヤの流し込みタイプの液体接着剤を使って固着した接着剤を一時的に緩めるように使っています。この流し込みタイプの接着剤のおかげでネジも緩んでヒートシンクを分解することができました。そして冷却ファンの羽も綺麗に掃除することが出来ました。


ヒートシンクや CD ドライブ、フロッピードライブの下にあった金属板を撤去するといよいよシステムボード(マザーボード)を取り外せる状態となります。システムボードを取り外すにはシステムボードの手前側を軽く持ち上げながら手前に引き出すのですが、ここで問題となるのが PC カードスロットのイジェクトレバー(青色のレバー)です。手前に引き出すときに、このイジェクトレバーを指で押し込みながらシステムボードを引き出すと底板部分と分離することができます。


入手時から気になっていた PC カードのスロットの蓋の様子を確認してみました。 何と!プラスチックでできた回転軸の部分が折れ曲がっていました(涙)。もうこのまま不ロットの蓋を外したままの方がよいのではないかと思ってしまいました。しかしこの折れ曲がった回転軸の部分を指でそっと戻してみると、ポロリと折れることはなく意外としっかりと直線状に戻ってしまいました。プラスチックの中でも少し柔軟性のある素材を使用しているようです。これであればスロットの蓋を復帰出来るかもしれません。


底板に取り付ける前に底板をやはり水で洗浄しておきました。スポンジでできたクッション材が老化していて、すべて洗い流されてしまいました。フィルム・カメラで見られるモルト(スポンジの遮光材)と同じで経年劣化でボロボロになってしまったようです。このクッション材は振動を抑えるというよりは、どちらかと言えば空気の流れを遮断するために設けられているように感じました。しばらくクッション材を使用しないで動作を確認して特に問題がないようであればクッション材なしで使用していく予定です。


さて綺麗に洗浄した底板へスロットの蓋を取り付けます。底板を補強する鉄板が貼り付けられていますが、この鉄板の一部がこのスロットの蓋の回転軸を抑える構造になっています。このままでは所定の位置へスロットの蓋を取り付けられないので、マイナス・ドライバーの先でこの底板の鉄板の一部を持ち上げるようにしてスロットの蓋の回転軸を差し込んで取り付けることに成功しました。バネも利いていてちゃんと開閉するようになりました。


すっかり綺麗になった ThinkPad G40 ですが、組み立てはシステムボードを底板に取り付けた程度で終了しました。実はプロセッサを Celeron 2.2GHz のものから Pentium 4 の 2.4GHz , FSB 533MHz のものへ交換しようと思っています。現在はそのプロセッサの到着待ちとなっています。プロセッサが到着した段階で組み立てを再会する予定です。この続きの記事は追って掲載する予定です。





おまけの映像です。
システムボードの表面と裏面の写真も撮っておきました。表面は見る機会が多いのですが、裏面は見る機会が少ないと思ってのことです。


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