2010年12月14日火曜日

Linksys WMP54G を入手


またまたヤフオクにて無線LANアダプターの Linksys WMP54G を入手しました。

今まで見かけていた Linksys WMP54G とは外観が違ったものでちょっと気になって入札したものでした。もう多くの人が 300Mbps 対応の 802.11n へ移行をし始めているようで、このような 54Mbps 対応の無線LANアダプターは人気が落ちているようです。そのため複数の人の応札があったにも関わらず金額はそれほど上昇しないという結果となりました。

さて手元に届いた WMP54G を見てみるとハードウェア・バージョンが 4.1 となっていました。Linksys の製品は同じ型番の製品でもバージョン番号が異なると内部で使用されているチップやプリント印刷基盤が全然異なっていて別製品と言ってもよいほどのものがあるのが興味深いところです。

取り合えず以前入手した Speed Booster 対応の Linksys WMP54GS と並べて比較してみました。


プリント印刷基盤がかなり細身であることが解ります。そして部品が搭載されている部分のほとんどをシールド板で塞がれているのが特徴です。コントラーチップや無線チップにどのようなチップが使用されているのかが目視では確認できない状況でした。

アンテナには差はないようでした。


この WMP54G を Debian Lenny がインストールされているデスクトップパソコンへ取り付けて動作確認をしてみました。

パソコンを立ち上げて無線LANの接続をしようとすると何と!接続しません。一体どうしたことでしょう。

lspci コマンドで無線LANアダプターの WMP54G の情報を読み取ってみました。

 Ralink RT2561/RT61 802.11g PCI

私はてっきり Broadcom のチップが搭載されている製品だと思っていたのが勘違いだったようです。WMP54G のシールド板の右側の CE マークの下に RaLink のロゴマークが。。。
なお手持ちの WMP54GS には Broadcom BCM4306 が搭載されていていました。

これでは当然無線LANアダプターが動作しないのは当然です。取り合えず情報を求めて debian wiki を検索するとすぐに情報にたどり着きました。

 Ralink RT2501/RT2561, RT2600/RT2661 (RT61) devices Debian Wiki

ここの情報を参考にして RT61 系チップのファームウェアをインストールすることとしました。

 # aptitude install firmware-ralink

これで rt61pci のモジュールを再度ロードし直すと無事 無線LANアダプターの WMP54G を認識しました。

ここでいつもの 100MB のバイナリデータの転送試験を行ってみました。相手の親機はいつもの Linksys WRT54G です。5回測定して平均を求めました。


 WMP54G = 2,493KB/s でした。


同じ環境で無線LANアダプターを Linksys WMP54GS へ付け替えて参考値の計測も行ってみました。無線LANは周囲の電波環境が日々異なるのでできるだけ比較対象のものと一緒に測定しておきたいところです。


 WMP54GS = 2,486KB/s という結果です。

両者に差は無いと考えられます。

しかし転送中のパケットモニターを見ていると両者に大きな違いがありました。Ralink のチップを使用した他の製品にも見られるようにとても安定したものとなっていて、途中で転送速度の変化や串状にパケット波形が乱れることがありませんでした。

比較した Broadcom チップ搭載の WMP54GS ではデータの転送速度の変化や串状の転送の停止が見られました。

参考として今回は両者の生データを公開します。


WMP54G(RaLink)WMP54GS(Broadcom)
1
2,494KB/s 2,433KB/s
2
2,509KB/s2,387KB/s
3
2,496KB/s2,551KB/s
4
2,485KB/s 2,456KB/s
5
2,480KB/s 2,601KB/s
平均値 2,493KB/s2,486KB/s


Broadcom チップを使用した WMP54GS の方が各測定データの値がバラついているのが解ると思います。このことからもデータ転送の安定性は Broadcom のものよりも RaLink のものの方が安定していると感じました。

802.11n の 300Mbps 関連で RaLink のチップが搭載された無線LAN機器をいくつか調達していますが、親機はともかく子機については Ralink のチップを搭載した無線LANアダプターの優秀性を感じました。なお私は Ralink の回し者ではありません(笑)。

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