2010年12月16日木曜日

ギガビット対応 3com 3c996B-T を入手しました


先日のギガビット対応のネットワークハブに続いて、パソコンに入れるギガビット対応のネットワークPCIカードを入手しました。もちろん中古品です。

入手したのは PCI-X に対応可能な 3com 3c996B-T です。いわゆるカード本体だけしかないものですが、ドライバーは Linux や FreeBSD で対応しています。

取り合えずこのネットワークカードを入れたかった自宅のウェブサーバー(IBM IntelliStation M pro 6229)に装着してみることとしました。システムは FreeBSD 7.3 がインストールされています。

久しぶりに筐体の蓋を開けて中を覗いてみました。うっすらとホコリが溜まっていました(笑)。夏にハードディスクの交換で開いて以来のことです。こんな機会にしか掃除も出来ないので掃除機でホコリを吸い取っておきました。それでも内部を触るとホコリで指先が真っ黒になってしまいます。


PCI スロットの空いているところに差し込んでどのような形でネットワークカードが認識されるかを確かめることとしました。

しかしサーバーが起動しません。BIOS の表示のところでフリーズしてしまいました。


なかなか重傷のようです。とりあえずネットワークカードを外してサーバーの起動を確認するとちゃんと起動することから やはりネットワークカードに原因があるようです。

中古のネットワークカードなので当然不良品ということもあるかもしれません。しかし他のパソコンに装着して確認するとちゃんと起動もするし Ethernet を通じて通信もします。それも2台のパソコンで同様の結果となりました。これは単純にネットワークカードの不良という訳でもないようです。

そこでこんな時には基本に戻って BIOS を疑ってみることとしました。

表示されている BIOS のバージョンは MV85010A.86A.0071.P27.0407090023 となっています。ネット上を検索すると Intel の D850MV シリーズのマザーボードを元にした IBM のカスタムマザーボードを使用しているようです。

そこで最新の BIOS を探してみると何とバージョンが P27 から2個も古い P25 のものまでしか存在しないようです。やはり IBM 向けにカスタム BIOS が存在しているようです。どうも最新のその先を行っている BIOS ですが、この BIOS では起動しないことがはっきりしているのでバージョンダウンとなりますがこの P25 の BIOS をインストールしてみることとしました。もちろんこの BIOS をインストールして不具合が発生する可能性もあります。

Intel の公式ホームページから D850EMV2 のマザーボードの BIOS の最新版(mvap25ib.exe)をダウンロードしてきました。Windows がインストールされていないことから DOS 版のものを使用しました。

こんな BIOS のアップデートのために大事に残してきた DOS 6.2 を使って BIOS が入っている自己解凍ファイルを解凍しました。そして README.TXT を読んでみました。すると run.bat を実行して BIOS アップデート用のフロッピーディスクを作るように指示がありました。そして指示の通り新しく準備をしたフロッピーディスクへ BIOS アップデートのシステムをインストールしました。

この BIOS アップデート用のフロッピーディスクをサーバーへ入れてフロッピーディスクから起動させると何かの DOS システムが起動していました。BIOS のアップデートを続行するか中止するかの警告が表示され、そのまま継続させました。真っ赤な画面で Flash memory を書き換える様子が表示されて最後に終了しました。


後は再起動させて無事に立ち上がることを祈るだけでした。

再起動させると無事サーバーは起動して FreeBSD のシステムも問題なく稼働を開始していました。ここで再度サーバーの電源を落として BIOS のバージョンを確認してみました。
MV85010A.86A.0069.P25

やはり BIOS アップデートならぬダウンデートされているようです。


ここで前回起動しなかったネットワークカードの 3c996B-T を装着してサーバーを起動させてみました。今度は何事もなかったかのように起動を開始しました。やはり問題は BIOS にあったようです。形式的にはダウンしたバージョンのものですが、実質的に動作することが大切なので今回のアップデートは正解だったようです。

再起動させてシステムからネットワークカードの認識状況を確認すると bge0 と認識されていました。ケーブルを接続して通信を確認するとちゃんと通信も行っていました。

ここでいつもの 100MB のバイナリデータの FTP 転送実験を行ってみました。とても楽しみです。

構成は次の通りです。

IntelliStation M Pro ---- NERGEAR GS108 ---- ThinkCentre A51
  • IntelliStation FreeBSD 7.3 3c996B-T(BCM5701)
  • NETGEAR GS108 Gigabit Switch
  • ThinkCentre Debian Lenny BCM5705_2(onboard)
まず最初に IntelliStation M Pro にオンボードで載っている Intel PRO/100 の転送実験から行いました。そして 3c996B-T によるギガビット転送実験を行いました。それぞれ5回の平均です。

Intel PRO/10011,434KB/s
3com 3c996B-T66,715KB/s

およそ6倍の高速化となりました。100Mbps の時点でさえ無線LANとはもともと速度の単位が違います。それがより高速化された形となっています。

ただ特徴なのはファイルを初めて転送するときにはまだハードディスク上からデータを直接読み出すためかデータの転送速度がちょっと遅めの 42,000KB/s 程度になってしまいます。どうもハードディスクの転送速度も影響してくるようです。2回め以降はキャッシュが利いているようです。

この IntelliStation M Pro の上では apache の他、samba , imap サーバーが稼働しています。samba 上にあるファイルへアクセスすると体感上もかなり高速化されたことを実感できます。

しかし apache でホームページを閲覧したり imap4 でメールの内容を閲覧するのは高速化されたかどうか解らない感じです。

なかなかの好結果だったので、ファイルサーバーなども順次ギガビット対応へ移行してゆきたいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。